2019年秋号
2019年09月06日発売
B5判・228ページ 定価1,440円(税込)
お知らせ
最新号について
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去る8月30日、ドイツ文学者で、今号(37号)の特集でもご執筆いただいた池内紀氏が逝去されました。池内氏には、kotoba創刊以来何度も寄稿いただきました。謹んでご冥福をお祈りいたします。
kotoba編集長
佐藤信夫
特集
新しい古典を探せ!
それまでの常識を覆し、社会のパラダイムを一変させた書籍は、何世紀にもわたって読み継がれることにより、古典と呼ばれるようになった。
書籍のもつ影響力が変化しつつある今、古典の意味を新たに問い直してもいいのではないだろうか?
古典になるための条件とは何なのだろうか? 21世紀に出版された書籍に焦点をあて、50年、100年後にも読まれ続けているであろう作品を選び、論じる。Ⅰ 文明の行方を読む
佐藤 優 「21世紀の古典」の条件とは何か
鹿島 茂 過去から未来を見通す
根井雅弘 経済学の歴史から予測する21世紀の古典
中条省平 バルファキスが示す第三の道
池田清彦 パラダイムの外にあるもの
吉川浩満 伊藤計劃のポストヒューマンSF——古典という概念が消えゆく世界を描く
タカザワケンジ 写真集が古典になる条件とは何か
特別寄稿
林 望 古典は永遠に不滅です
永江 朗 ベストセラーは古典になり得るか
Ⅱ 文学の行方を読む
野崎 歓 フランス文学はつねに古典である
佐藤良明 ピンチョンの新世紀——『ブリーディング・エッジ』を読む
斎藤兆史 二一世紀における英語文学の正典
池内 紀 ゼーバルトのこと
永江 朗 一〇〇年後の古典 文芸編
豊﨑由美 非英語圏から届いた〈重要な資産〉
上岡伸雄 未来の古典としてのジョン・ル・カレ
志村真幸 ミステリーの新たな古典
長瀬 海 閻連科、反骨の魂〜中国文学革命のゆくえ〜
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第17回開高健ノンフィクション賞 受賞作発表
『聖なるズー 動物性愛者、種も暴力も超えるセックス』濱野ちひろ
スペシャル・インタビュー
角田光代 没後30年。今も続く開高健の衝撃
ベン・ゲーツェル AI政治家が導くユートピアとディストピア
連載
大岡 玲 写真を読む
山下裕二 美を凝視する
鳥飼玖美子×斎藤兆史 亡国の英語教育——日本人と英語の未来
吉成真由美 知の巨人たち
中条省平 アルベール・カミュ——不条理に抗して生きるために——
松原 仁×池上高志 SF映画を科学する
奥本大三郎 ランボーとは何者か
小島道裕 見て楽しむ中世の古文書
タカザワケンジ いい写真とは何か
柳橋 閑 水を運ぶ人〜スタジオジブリ証言録〜
松原隆一郎 普遍と特殊
おほしんたろう おほことば
kotobaの森
著者インタビュー 佐藤 信 『日本婚活思想史序説—戦後日本の「幸せになりたい」』
仲俣暁生 二一世紀に書かれた「百年の名著」を読む
大村次郷 悠久のコトバ
山口 進 人は何を食べてきたか
町山智浩 映画の台詞